2015年10月18日日曜日

上級会話: TPP

1..今日の動画トピックは 【TPP】です
  では、まず、ビデオを見てみましょう。
  注:このビデオは2012年にJA(TPPに消極的な農業協同組合が作成したビデオです)





①聞きとってスクリプトを完成させてください。

(ビデオスタートから:1分30秒後)

義理の兄:ナナちゃん。TPPに加盟したら、日本の農業と食料はどうなってしまうの?

ナナちゃん:お兄さん、これ、とっても心配よね。アメリカやオーストラリアなどの農業国は
        とーっても広い土地で農業をしているの。
        だけど( 日本は山林が多くて、国土の7割以上が )山間の地域や集落。
        農家一戸当たりの平均耕地面積を比べてみると、日本は約2ヘクタール
        アメリカはその93倍。オーストラリアは1543倍にもなるの。
        こうした( 国土条件の違いをカバーするために )、輸入農畜産物に関税が
        設けられているんだって。
        それでも、アメリカやオーストラリア、カナダ等から現在も多くの食料が
        輸入されているのよ。
        その結果、( 日本の食料自給率は39% )。
        先進国の中でも際立って低い水準なんだって。
        農林水産省によれば、( 農畜産物の関税がなくなると )私たちの主食であるお米が
        90%減少し、サトウキビ、甜菜などの甘味資源、でんぷん原料はすべて外国産に、
        そのほかの( 作物もほとんどが外国産に置き換わる )心配があるの。
        その結果、現在39%ある食料自給率は13%まで低下する。
        つまり、食料の9割近くを外国産に頼ることになると試算されているのよ。
        農業が低迷して、一度( 農地が荒れ果ててしまう )と、いざというときに、
        急に作物を作れる状態に戻すことはできないし、更には、今の( 美しい農村や、
        伝統文化だってなくなってしまう )かもしれないのよ。
        
義理の兄:日本の食料と農業、そして美しい農村を次世代につなげていくことが大事なんだね。

姉:ナナちゃん教えて。TPPに入ると、外国の安い食料がもっと入ってくるのかしら?
        それって安全性は大丈夫なの?

ナナちゃん:特に、お姉ちゃんみたいに小さい子供のいる人にとってはとっても心配よね。
        私たちの( 食の安全、安心を守る食に関するルール )。
        例えば、残留農薬基準や食品表示は日本人の食習慣や体質、価値観に合わせて
        日本で決めたものなの。
        でも、TPPに参加したら( 協定を結んだ外国のレベルに合わせて )基準が引き下げ
        られてしまうかも。
        例えば、ホストハーベストの規制が緩和されてしまうと、作物を収穫した後に使用
        する( 農薬が外国の基準に合わせて認められてしまう )可能性があるんだって。


②下記の1~5の質問に答えてください

1.TPP加入後、下記についてはどうなると言っていますか?
  簡単にまとめてください。

■食料・農業篇:________________________________________

■食の安全・安心篇:______________________________________

■医療篇:___________________________________________

■国内産業篇:_________________________________________

■安全保障・海洋資源篇:____________________________________

■ISD条項篇:_________________________________________


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JAのサイトだけあって、デメリットがクローズアップされてますね。
今月、ようやく大筋合意をしたTPP。
2015年10月の記事から、メリットとデメリットを見てみましょう。



(朝日新聞より)

(日本経済新聞より)


TPPに参加するメリット

(1)日本の輸出の拡大

 日本は輸出国であるため、関税が撤廃されることで、自動車や家電などの輸出増加が予想されます。それに伴い、国内の雇用や収入の増加も期待されます。また、工業製品のみならず、高品質な農産物等を海外へ輸出することで、農業の発展も期待できます。

(2)商品価格の低下

 関税が撤廃されることによって、輸入の面でも恩恵があります。これまで高かった商品を安く海外から手に入れられるようになるため、製造コストや商品価格も安くなり、企業にとっても消費者にとってもメリットがあります。

(3)貿易の活性化

 貿易手続きや貿易費用が圧縮されることで、三国間貿易や四国間貿易が効率化し、商品価格も安くなることが期待されます。

(4)グローバル化

 輸出相手国の貿易手続やビジネスマンの入国・滞在手続が、迅速化・簡素化されることで、大企業のみならず、すぐれた技術を有する中小企業がアジア太平洋地域に進出することも容易になります。

(5)知的財産保護の徹底

 知的財産権に関するルールが整備されることで、海外で人気となっている日本のアニメやゲームなどのコンテンツ、長年の努力で築きあげてきたブランド・商標などを守ることができます。

TPPに参加するデメリット

(1)国内農業への影響

 関税撤廃により、海外から安い農産物が国内に入ってくることになります。これによって日本の農業が大きなダメージを受け、廃業においこまれるおそれもあります。国にとって、食料自給率の維持は重要な課題であり、食料を海外だけに依存するのは大変危険なことです。

(2)食料や薬の安全性の低下

 食料や薬の安全基準は各国さまざまですが、統一のルールを作るとなると、ある程度低い水準で妥協せざるを得ません。こうして今よりも安全基準が下がることで、危険な食料や薬が輸入されるおそれがあります。

(3)訴訟リスク(ISD条項)

 ISD条項とは、「国家と投資家の間の紛争解決条項」と訳され、「Investor State Dispute Settlement」の略です。企業や投資家が政府に対して「規制によって不利益を受けた」として仲裁機関に訴えることができる制度です。訴訟大国のアメリカ企業が高額な賠償を求めてくるリスクが高まると懸念されています。

(4)取消不可能

 ラチェット規定というものがあります。ラチェットとは、一方にしか動かない爪歯車を指します。すなわちラチェット規定とは「一旦自由化ないし規制緩和された条件は、不利益が発生しても取り消すことができない」という規定であり、加入してみたものの不利だからと脱退することは許されません。
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質問:
2.あなたの国では他国とどのようなパートナーシップを結んでいますか?
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3. JA全国大会で安倍晋三首相は「TPPで多くの国で農産物の関税がなくなる。日本のさまざまな食品が世界に広がるチャンスでもある」と、農産物の輸出を促進する考えを示した。改めて、TPPに関してのあなたの意見を聞かせてください。
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